はげのタイプは3種類!薄毛のタイプの見分け方と特徴・効果的な対策方法とは?

- 2025.01.17

薄毛の悩みを抱える方に向けて、代表的な3つのタイプ(M字型・U字型・O字型)の特徴と原因を詳しく解説します。
自分の薄毛がどのタイプに該当するのか、また、どのような対策が必要なのかを理解する手がかりとなる情報を紹介していきます。

薄毛のタイプは3種類?それぞれの特徴を解説

はげのタイプと特徴

薄毛で悩んでいる方は、まず自分の薄毛がどのタイプに当てはまるのかを知ることが重要です。薄毛のタイプを正しく理解することで、適切な対策を立てることができます。

薄毛は、大きく分けて以下の3つのタイプに分類されます。

  • M字型:額の生え際から後退していくタイプ
  • U字型:生え際全体が後退し、U字のような形になるタイプ
  • O字型:頭頂部から薄くなっていくタイプ

それぞれのタイプの特徴を詳しく見ていきましょう。

M字型の薄毛

M字型は、額の生え際から左右対称に後退していくのが特徴です。アルファベットの「M」字のように見えることから、このように呼ばれています。

このタイプは、20代~30代の比較的若い世代に多く見られ、AGA(男性型脱毛症)の初期症状であることが多いです。AGAは、男性ホルモンの影響で毛髪の成長サイクルが乱れ、髪の毛が細く短くなって抜け落ちてしまう進行性の薄毛です。

初期段階では、額の両端がわずかに後退する程度ですが、進行するにつれてM字型に深く後退していきます。さらに放置すると、U字型に移行するケースも少なくありません。

U字型の薄毛

U字型は、M字型がさらに進行した状態で、生え際全体が後退し、U字のような形になります。40代~50代の中年層に多く見られます。

U字型まで進行すると、薄毛部分がかなり広範囲に及ぶため、外見上も目立ちやすくなります。

O字型の薄毛

O字型は、頭頂部から薄くなっていくのが特徴です。つむじ周辺の髪が薄くなり、O字のように見えることから、このように呼ばれています。

一般的に、中年層以降に多く見られるタイプで、進行は比較的遅い傾向があります。

O字型もAGAが原因で起こることが多いですが、脂漏性脱毛症や加齢による薄毛の可能性もあります。脂漏性脱毛症は、頭皮の皮脂の過剰分泌や炎症によって引き起こされる薄毛です。

タイプ別の薄毛になりやすい人の特徴
薄毛になりやすい人の特徴
  • M字型:AGAの遺伝的要因を持つ人、生活習慣の乱れがある人
  • U字型:AGAが進行した人
  • O字型:AGAの遺伝的要因を持つ人、脂漏性脱毛症の人、加齢による変化

自分の薄毛のタイプを把握し、原因に合わせた対策を行うことが大切です。

薄毛が進行する原因とは?AGAなどの種類別に解説

薄毛が進行する原因

薄毛が進行する原因は、一つとは限りません。様々な要因が複雑に絡み合って、髪の毛が抜け落ちてしまうのです。

ここでは、薄毛が進行する主な原因を、種類別に詳しく解説していきます。

AGA(男性型脱毛症)

AGAは、成人男性に最も多く見られる薄毛のタイプです。主な原因は、遺伝と男性ホルモンの影響です。

遺伝的にAGAになりやすい体質の人は、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、酵素の働きによってジヒドロテストステロン(DHT)に変換されます。このDHTが毛乳頭細胞に作用すると、髪の毛の成長サイクルが乱れ、髪の毛が細く短くなって抜け落ちてしまうのです。

AGAは進行性の薄毛であるため、放置すると薄毛が進行していきます。

AGAの原因と特徴についてもっと詳しく見たい方は下記の記事もチェックしてみてください。

脂漏性脱毛症

脂漏性脱毛症は、頭皮の皮脂の過剰分泌が原因で起こる薄毛です。過剰な皮脂は、毛穴を詰まらせたり、炎症を起こしたりすることで、髪の毛の成長を阻害します。

また、皮脂を栄養源とするマラセチア菌が増殖することで、頭皮環境が悪化し、薄毛が進行することもあります。

脂漏性脱毛症は、かゆみ、フケ、頭皮の赤みなどを伴うことが多いです。

円形脱毛症

円形脱毛症は、頭皮に円形または楕円形の脱毛斑が生じるのが特徴です。原因は、自己免疫の異常と考えられています。

自分の免疫細胞が、毛根を攻撃してしまうことで、髪の毛が抜け落ちてしまうのです。

円形脱毛症は、ストレスや疲労、感染症などがきっかけで発症することがあります。

その他の薄毛
  • 牽引性脱毛症:ヘアスタイルやヘアアクセサリーなどによる頭皮への牽引力が原因で起こる薄毛
  • 休止期脱毛症:出産、高熱、手術、精神的ストレスなどが原因で、毛髪の成長が一時的に止まってしまうことで起こる薄毛
  • 加齢による薄毛:年齢を重ねるにつれて、髪の毛の成長サイクルが遅くなり、髪の毛が細く短くなっていく

薄毛が進行する原因は様々ですが、早期に原因を特定し、適切な対策を行うことが大切です。

AGAかも?今すぐできる薄毛の種類を見分けるセルフチェック方法

薄毛の悩みは早期発見と適切な対処が鍵となります。男性型脱毛症(AGA)は40代男性の3人に1人が経験する一般的な症状ですが、20代から始まるケースも増加傾向にあります。自宅でできるセルフチェックを以下の6項目で確認していきましょう。

セルフチェック項目
  • 1.親族に薄毛の人がいる
  • 2.髪のハリやコシが低下したと感じる
  • 3.頭頂部の髪の密度低下が気になる
  • 4.生え際のスタイリングが難しくなった
  • 5.頭皮の匂いやベタつきが気になる
  • 6.食事の栄養バランスが乱れていると感じる
  1. 1 親族に薄毛の人がいる

    AGAには遺伝的要因が強く関係しており、特に母方の男性親族からの影響を受けやすいことが分かっています。

    両親や祖父母、叔父などの親族に薄毛の人がいる場合は、早めの予防対策を始めることをお勧めします。

  2. 2 髪のコシやハリが低下したと感じる

    髪のコシやハリの低下は、AGAの初期症状として現れやすい特徴です。

    髪が絡まりにくくなったり、シャンプー後の乾きが著しく早くなったりした場合は、髪の細さや密度に変化が生じている可能性があります。

    髪の毛1本1本が細くなることで、全体的なボリューム感も失われていきます。

  3. 3 頭頂部の髪の密度低下が気になる

    頭頂部の髪の密度低下が気になり始めたら、AGAの可能性を疑う必要があります。

    血行促進に効果的な栄養素(亜鉛やビオチン)を意識的に摂取することで、症状の進行を緩やかにできる場合があります。

  4. 4 生え際のスタイリングが難しくなった

    前髪を上げた時の生え際のハの字が目立ち始めたり、以前より生え際のヘアスタイリングが難しくなったりした場合は注意が必要です。

    生え際の後退は、AGAの典型的な症状の一つです。早期発見のために、定期的に同じ角度で写真撮影をするなどして記録してみましょう。

  5. 5 頭皮の匂いやベタつきが気になる

    頭皮のベタつきや気になる匂いは、頭皮環境の悪化を示すサインです。

    頭皮のベタつきや匂いは、皮脂の過剰分泌や細菌の繁殖などが原因で起こります。適切なシャンプーを選び、清潔な頭皮環境を保つことが大切です。

  6. 6 食事の栄養バランスが乱れていると感じる

    髪の毛の健康には、タンパク質や亜鉛、ビタミンなど様々な栄養素が必要不可欠です。

    コンビニ食やファストフードが中心の食生活、または偏った食事を続けていると、髪の成長に必要な栄養素が不足する可能性があります。不規則な食事には注意しましょう。

男性ホルモンと薄毛の関係性

男性ホルモンと薄毛の関係

男性ホルモンと薄毛の関係は、非常に複雑です。男性ホルモンが多いからといって、必ずしも薄毛になるわけではありません。

薄毛に関わる男性ホルモンの種類

薄毛に深く関わる男性ホルモンは、主にテストステロンとジヒドロテストステロン(DHT)です。テストステロンは、男性の性徴を促したり、筋肉や骨格の発達を促したりするなど、重要な役割を担っています。

しかし、このテストステロンが、5αリダクターゼと呼ばれる酵素の働きによってDHTに変換されると、薄毛を促進する原因となってしまうのです。

5αリダクターゼは、毛乳頭細胞に存在する酵素で、テストステロンをDHTに変換する働きがあります。DHTは、テストステロンよりも強力な男性ホルモンであり、毛乳頭細胞にあるアンドロゲンレセプターと結合することで、毛髪の成長サイクルを乱し、髪の毛を細く短くしてしまうのです。

つまり、AGA(男性型脱毛症)の発症には、テストステロンの量ではなく、DHTの量と、毛乳頭細胞のアンドロゲンレセプターの感受性が大きく関わっていると言えるでしょう。

AGA治療薬と男性ホルモン

AGAの治療薬として、フィナステリドデュタステリドといった成分が用いられています。これらの成分は、5αリダクターゼの働きを阻害することで、テストステロンからDHTへの変換を抑制し、AGAの進行を抑える効果が期待できます。

ただし、AGAの治療薬は、あくまでも進行を抑制するものであり、完全に治すことはできません。また、服用を中止すると、再び薄毛が進行してしまう可能性があります。

男性ホルモンと薄毛の関係を理解し、適切な対策を講じることで、薄毛の進行を遅らせ、健やかな髪を維持することができるでしょう。

遺伝は関係ある?薄毛になりやすい人の特徴

AGAの発症には遺伝的な要因が深く関係していると言われていますが、その影響はどの程度なのでしょうか。
また、遺伝以外にも体質や生活習慣病、ストレスなど、様々な要因が薄毛の進行に影響を与えることが分かっています。

以下では、薄毛になりやすい人の特徴と、それぞれの要因について詳しく解説していきます。

薄毛の遺伝的影響について

男性型脱毛症の発症には、遺伝的要因が深く関わっています。医学的な研究により、AGAの発症リスクは遺伝的要因によって最大で80%左右されることが分かっています。これは、AGAの予防や対策を考える上で非常に重要な要素となります。

  • 母方からの影響(X染色体上の関連遺伝子)
  • 父方からの影響
  • 両親双方の家系確認の必要性

特に母方からの遺伝的影響は、従来から注目されてきました。これは、男性型脱毛症に関連する遺伝子の多くがX染色体上に存在するためです。

ただし、近年の研究では父方の遺伝子の重要性も明らかになってきており、両親双方の家系を総合的に見ることが推奨されています。

薄毛の体質的な特徴

体質的な要因は、遺伝的背景と密接に関連しています。特に皮脂分泌とホルモンバランスは、薄毛の進行に大きく影響を与える要素として知られています。

皮脂分泌
  • 過剰な皮脂分泌傾向
  • 頭皮環境への悪影響
  • 毛根の健康状態との関連

過剰な皮脂分泌は頭皮環境を悪化させ、結果として毛根の健康状態に影響を及ぼします。皮脂が過剰な場合、毛穴の詰まりや炎症を引き起こしやすく、これらは薄毛の進行を加速させる要因となります。

ホルモンバランス
  • DHT(ジヒドロテストステロン)
  • 男性ホルモンの影響
  • 年齢による変化

男性ホルモンの一種であるDHTへの感受性が高い人は、AGAを発症するリスクが高まります。このホルモン感受性は遺伝的に決定される部分が大きく、年齢とともに その影響が顕著になってきます。

薄毛と生活習慣病との関連性

生活習慣病は、AGAの進行を早めるリスク要因となる可能性があります。特に以下の疾患は注意が必要です。

  • 糖尿病:血行不良による栄養供給の低下
  • 高血圧:頭皮の血行への影響
  • 脂質異常症:代謝への影響

これらの疾患は血行や代謝に影響を与えるため、髪の毛の成長に必要な栄養供給を妨げる可能性があります。

また、これらの疾患の多くは遺伝的要因と生活習慣の両方が関係しているため、総合的な健康管理が重要です。

参考:「高脂肪食などによる肥満が薄毛・脱毛を促進するメカニズムの解明」―幹細胞における炎症・再生シグナルの異常が毛包の萎縮を引き起こす―|東京大学医科学研究所

薄毛とストレスとの関係性

現代社会では避けられないストレスですが、その影響は個人差が大きいことが分かっています。ストレスへの耐性は、ある程度遺伝的な要因によって決定されます。

慢性的なストレスは以下のような影響をもたらします。

  • 血行への悪影響
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 自律神経系への影響

特に、ストレスに敏感な体質の人は、精神的なストレスが直接的に身体症状として現れやすく、薄毛の進行にも影響を与える可能性が高くなります。ストレス管理は、薄毛予防の観点からも重要な要素となります。

薄毛の進行を抑えるには早期の対策が必要

薄毛の進行を抑えるコツ

薄毛の進行を抑制するには、早期発見と適切な対策が不可欠です。症状が軽度なうちに以下の対策を始めることで、進行速度を大幅に抑えられる可能性が高まります。
特に、薄毛の原因がAGAの場合は、初期段階で治療を始めることが重要です。自宅で簡単に治療ができるオンライン診療に対応したクリニックもあるので、早めに相談してみましょう。

日常的なケア

頭皮環境の改善が最も重要です。低刺激のシャンプーを選び、38度程度のぬるま湯でやさしく洗うことで、頭皮への負担を軽減できます。

1日5分程度の頭皮マッサージを習慣化することで、毛根への栄養供給を促進できます。

マッサージは指の腹を使い、優しく円を描くように行います。力加減は頭皮が心地よく感じる程度が適切です。

生活習慣の改善

良質な睡眠の確保が髪の健康に重要な役割を果たします。成長ホルモンの分泌を促すため、以下の点に気を付けましょう。

  • 最低6時間以上の睡眠時間を確保する
  • 就寝時間を可能な限り一定にする
  • 適度な温度と湿度を維持する
栄養管理のポイント

髪の毛の健康には、タンパク質、亜鉛、ビオチンなど、様々な栄養素が必要です。バランスの取れた食事を心がけ、これらの栄養素を十分に摂取しましょう。

  • タンパク質:魚介類、大豆製品
  • 亜鉛:牡蠣、レバー
  • ビオチン:卵、納豆

これらの対策を実施しても改善が見られない場合は、専門医への相談が望ましいでしょう。医師による適切な診断と治療により、さらに効果的な進行抑制が期待できます。早期の受診が、良好な治療結果につながる可能性を高めます。

参考: AGA治療と栄養学:専門家の視点から