陥没乳頭
- 手術はどのような方法で行われるのですか?
- 陥没の程度により術式が異なります。陥没乳頭を徒手やピンセットなどで引き出せるが元に戻る場合には、乳頭頸部に3ヶ所に小さなZ型の傷をつけ、乳管部のひきつれを解除し、Z型の隣接する三角皮弁を入れ替えて再陥没を防ぐ方法で行います。 陥没乳頭を徒手やピンセットなどで整復できない場合には、乳頭を縦断する傷をつけ、乳管部のひきつれを解除しつつ引き込まれている乳頭を引き出し、乳管を分離温存しながらその基底部から乳頭接合面を縫合する方法を採ります。その場合にもZ型の隣接する三角皮弁を入れ替える方法を併用することがあります。 いずれの場合でも乳管や乳汁射出口は温存されます。
- 手術の時間はどれくらいかかりますか?
- 片方15分~30分程度で終了します。
- 腫れや青あざ(内出血)はでますか?
- 腫れや青あざ(内出血)は、ほとんどありません。
- 傷跡は残りますか?
- 陥没の程度により術式が異なりますので傷跡もかわってきます。 陥没乳頭を徒手やピンセットなどで引き出せるが元に戻る場合には、乳頭頸部の3ヶ所に小さなZ型の傷をつけ、乳管部のひきつれを解除し、Z型の隣接する三角皮弁を入れ替えて再陥没を防ぐ方法で行います。この方法では、乳頭の根元から乳頭頸部にかけてくさび型の傷が3ヶ所できます。 陥没乳頭を徒手やピンセットなどで整復できない場合には、乳頭を縦断する傷をつけ、乳管部のひきつれを解除しつつ引き込まれている乳頭を引き出し、乳管を分離温存しながらその基底部から乳頭接合面を縫合する方法を採ります。この方法では、乳頭を縦断する傷と乳頭頸部にかけてくさび型の傷が2ヶ所できます。 術後早期にはかさぶたができることがあり、無理にはがさないように気をつけてください。術後数ヶ月は多少わかりますが、その後はほとんど目立たなくなってしまいます。
- 入院・通院は必要になりますか?
- 入院は不要です。手術直後から歩いて帰宅できます。通院は、経過中に特に異常がなければ1週間後の抜糸まで必要ありません。もちろん、希望者や異常があった場合の診察(要予約)はその限りではありません。
- 痛みはあるのですか?
- 局所麻酔時に注射の痛み程度で、手術中はほとんど痛みを感じません。術後局所麻酔がきれても、少しの鈍痛かほとんど痛みを感じない程度です。
- 何か注意する点はありますか?
- 術後7日間は乳頭を中心が乳頭に合わせて窪ませたスポンジで保護固定します。その間は乳頭に直接触れたり擦ったりせず、また乳頭に対して強い圧迫を加えないようにしてください。その間はSEXを控えてください。また入浴を避けて手術翌日からのシャワー程度に留めておいてください。術後は抗生物質、痛み止めが処方されますが、処方分を継続して服用してください。
- 仕事は普段通りにできますか?
- 翌日から通常の仕事なら大丈夫です。水着を着用したり乳房を露出するような特殊な場合はその限りではありません。
- シャワーや入浴はしても大丈夫ですか?
- 術後1週間は入浴を避けて手術翌日からのシャワー程度に留めておいてください。
- リスクはあるのですか?
- 重度の陥没乳頭などでは1割未満で再発の可能性があります。
- 麻酔は?
- 局所麻酔で施行します。少しチクッとしますが、片側1分程度で麻酔が完了します。
- SEXは避けた方がいいのですか?
- SEXそれ自体には影響ありませんが、バストを強く触れられると傷が開く可能性があるためバストへの接触は2~3週間は避けた方が良いでしょう。
- 乳首の感度に変化はでるのですか?
- 多少の感度の変化はあり得ますが、ほとんど心配ありません。陥没乳頭では外からの直接の刺激を受けていないため元々乳頭の感覚がほとんどないことが多く、むしろ感度が良くなることも期待できます。術後しばらくの間は局所麻酔が残っており、乳頭に一時的に鈍い感覚がある場合もありますが、それは時間と共に元に戻ります。
- 授乳への影響はあるのですか?
- 乳管や乳汁射出口を傷つけず、乳腺を損傷することがないため影響はありません。
まずは、お気軽にご相談ください