手術によるワキガ・多汗症治療
- 手術にはどんな方法があるの?
- <切除法>
最も古くから行われている方法で、ワキの下の有毛部の汗腺や皮脂腺、毛根を皮膚ごと切り取る方法です。傷が目立ち、ひきつれを起こしたり取り残すことも多く、現在は殆ど行われていません。 <剪除法>
ワキのシワに沿って4~5cmの切り込みを数本入れ、切り口と切り口の間の皮膚をめくって、裏のアポクリン汗腺を取り除き皮膚を元に戻す方法です。この方法だとエクリン汗腺の除去が難しく、多汗についてはあまり改善されません。また費用も高く数本の傷もはっきりと残るためやはり多くの美容外科では行われていません。 <皮下組織掻爬法>
ワキの真中のシワに沿って数cmの切開口を設け、キューレットというスプーン状の器具を挿入して皮膚の裏側を削り、アポクリン汗腺を掻き出す方法です。術後皮膚が生着しにくく回復までに時間がかかるのが難点で、再発率も比較的高い(治癒確率60%程度)という欠点があります。 <皮下組織削除法>
ワキの真中のシワに沿って1cm程の切開口を設け、一方の先端に鋭い刃、他方にローラーがついたハサミ状の器具を挿入して、アポクリン汗腺やエクリン汗腺、皮脂腺まで除去する方法です。この方法だと皮膚がかなり薄くなってしまい、術後の傷が比較的目立って残るような合併症が起こりやすいという欠点があります。 <皮下組織吸引法>
ワキの下の皮膚に数mmの穴を開け、カニューレという細い管を差し込んでアポクリン汗腺やエクリン汗腺、皮脂腺まで吸い出す方法です。傷跡が殆ど残らず、皮膚の生着も早いので入院が不要であるばかりか術後日常生活への影響も殆どない特徴がありますが、汗腺の一部が残ってしまうことがあり、吸引法だけでは効果が不十分です。 <超音波治療法>
ワキの下の皮膚に数mmの穴を開け、超音波手術装置に接続されているハンドピースの先端を挿入して、血管や神経を傷つけることなくアポクリン汗腺、エクリン汗腺、皮脂腺などを破砕しながら吸引する方法です。この方法では術後の血腫形成や皮膚壊死などの心配が無く、皮膚の生着も早いので入院不要ですが、やけどや組織内水腫の合併症の報告があり、また汗腺の一部が残ってしまうこともあって、やはり効果が不十分です。
- どの方法がオススメですか?
- アサミ式根治手術をオススメします。 従来の手術法では、傷跡、ひきつれやつっぱり、後遺症、合併症、入院や通院、手術時間、費用などの問題点が多く、理想的な4条件を全て満たしたものはありませんでした。そこで全ての問題点を改善するために、4条件を全て満たしたアサミ美容外科が独自に研究開発した方法「アサミ式根治手術」が誕生しました。 アサミ式根治手術は、肉眼でアポクリン汗腺をほぼすべて取り除きます。安全(合併症や後遺症がほとんどなく傷が小さい)、確実(再発がほとんどない)、入院が不要で手術時間も短縮、費用が安価という理想的な手術法と考えます。
- アサミ式根治手術とは、どのような方法で行われるのですか?
- 局所麻酔で始め、ワキの皮膚に1~2cm程の切開口を設け以下のステップで行います。肉眼で確認してアポクリン汗腺をほぼすべて除去します。
- 施術時間はどれくらいですか?
- 片方20~30分程度で終了します。
- 腫れや青あざ(内出血)はでますか?
- 腫れは殆どありませんが、青アザ(内出血)ができることがあります。青アザ(内出血)は通常2~3週間の内に治癒しますが、その部位が日焼けをすると色素沈着を起こすことがあるので注意してください。
- 傷跡は残りますか?
- ワキの皮膚に1~2cm程の切開傷がつきますが、次第に目立たなくなってゆきます。ごく稀に傷が目立つ治癒過程(肥厚性瘢痕)をとることがあります。
- 入院・通院は必要になりますか?
- 術後1週間×24時間は圧迫固定をします。その間はワキを直接触れたり擦ったりせず、喫煙や飲酒を控えてください。また入浴を避けて手術翌日からのシャワー程度に留めておいてください。術後は抗生物質、止血剤と痛み止めが処方されますが、処方分を継続して服用してください。
- 痛みはあるのですか?
- 局所麻酔時に注射の痛み程度で、手術中は痛みを感じません。術後局所麻酔がきれても、鈍痛があるか全く痛みを感じない程度です。
- 何か注意する点はありますか?
- 術後1週間×24時間は圧迫固定をします。その間はワキを直接触れたり擦ったりせず、喫煙や飲酒を控えてください。また入浴を避けて手術翌日からのシャワー程度に留めておいてください。術後は抗生物質、止血剤と痛み止めが処方されますが、処方分を継続して服用してください。
- 仕事は普段通りにできますか?
- 手術翌日からデスクワーク程度の仕事なら出勤する人も多いですし、その程度ならまず問題無いと思われますが、可能なら2~3日お休みが取れる時に手術を受けるのが無難です。身体(特に腕やワキ)を激しく運動させる仕事なら、傷が開いたり再出血や炎症が悪化するのを防ぐため1~2週間は避けた方が良いでしょう。
- シャワーや入浴はしても大丈夫ですか?
- 手術翌日からシャワー可能です。但しわきにはテープを貼ってあるのでわきから下のシャワーとシャンプーも大丈夫です。また身体を塗れタオルで拭うこともいいことですが、手術した部位は強く擦らないようにしてください。再出血や感染、炎症の悪化を防ぐため湯船への入浴は術後1週間避けましょう。
- リスクはあるのですか?
- 通常、内出血程度で2~3週間の内に治癒します。稀に血腫や感染(化膿)、傷が開いたり、傷が目立つ治癒過程(肥厚性瘢痕)をとることがあります。また、ごく稀に再発することがあります。
- 麻酔は?
- 局所麻酔で施行します。注射の痛みがありますが片側1分程度で麻酔が完了します。
- 再発はしないの?
- 当院の腋臭・多汗症の手術では汗腺をしっかり除去するため再発することはほとんどありません。また、1年以内に再発を疑う場合は気にしすぎかもしれません。しかし再発が疑われる場合再手術は可能ですが、傷痕が汚くなるなどのリスクが高くなりお勧めしません。
- 脱毛効果があるのですか?
- 有毛部位の皮膚の裏を毛根ごと削り取ってくるので永久脱毛になりますが、完全脱毛を目的とする手術ではないため、毛根が浅い層にあるような細く短い毛や有毛部周囲の毛などは一部残ることがあります。
まずは、お気軽にご相談ください